2025.04.14
屋根の点検・メンテナンスで家を守る!春にチェックすべきポイント
冬の寒さや雪の影響でダメージを受けやすい屋根。春はその点検・リフォームに最適なタイミングです。放っておくと雨漏りや構造劣化の原因にも!春のうちにチェックして、安心して次の季節を迎えましょう。
もくじ
冬の間に屋根が受けたダメージとは?

冬の屋根は、想像以上に過酷な環境にさらされています。雪、氷、寒暖差などが屋根材や構造にじわじわとダメージを与えていることも。以下では、冬によくある屋根トラブルについて詳しく解説します。
雪の重みによる屋根材のゆがみや破損
積雪の多い地域では、屋根に数百キロ〜数トンの重みがかかることもあります。長期間にわたり雪が積もることで、屋根材に負荷がかかり、歪みが発生することがあります。
氷による「凍害」
昼夜の寒暖差によって、屋根に染み込んだ水分が凍結・膨張を繰り返し、屋根材の内部から破損する「凍害」が起こることがあります。特にコーキング部分は割れやすく、雨漏りの原因になります。
雪止め金具や板金のズレ・外れ

雪の滑落を防ぐための「雪止め金具」が曲がったり外れたりするケースも。屋根の端に取り付けられている板金も、強風と積雪のダブルパンチでズレや浮きが生じやすくなります。
雨樋(あまどい)の破損や詰まり

積もった雪や氷の重みで雨樋が変形・破損することも。また、雪解けと同時に落ち葉やゴミが流れ込み、詰まりの原因になります。水の流れが悪くなると、屋根からの排水がうまくいかず、外壁への水垂れや浸水被害のリスクも。
このように、冬の間に屋根はさまざまなダメージを受けています。春の穏やかな時期に、しっかりと点検・メンテナンスを行うことで、家全体の寿命を延ばすことができます。
屋根点検を怠るとどうなる?
屋根は家の「傘」ともいえる存在で、普段目にすることが少ない分、劣化や不具合に気づきにくい場所です。しかし点検を怠ると、思わぬトラブルや高額な修理費用につながることもあります。ここでは、屋根点検をしないまま放置した場合に起こりうる主なリスクを紹介します。
雨漏りの発生

最も多いトラブルが「雨漏り」です。屋根材の割れやズレ、コーキングの劣化などから雨水が浸入し、天井や壁に染みができたり、最悪の場合はポタポタと水が落ちてくる事態に。雨漏りは一度起きると修理が大掛かりになるケースが多く、修理費も高額になる傾向があります。
カビ・腐食による健康被害や構造劣化
雨漏りや湿気によって屋根裏や壁内にカビが繁殖すると、空気中に胞子が舞い、アレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こす可能性も。また、柱や梁などの構造材が腐食し、住宅全体の耐久性が落ちてしまうこともあります。
修理費用が高額に
屋根の劣化は放置すればするほど広範囲に進行し、屋根の塗装で済んでいたものが、数年放置した結果として屋根全体の葺き替えに発展することもあります。
火災保険の適用外になることも
火災保険は「適切にメンテナンスされていたこと」が前提になっている場合が多く、「明らかな放置による劣化」と判断された場合、保険が下りないケースもあります。点検記録があれば、それがトラブル時の証明にもなります。
屋根点検はどのくらいの頻度で行うべき?

屋根の状態は、時間の経過とともに少しずつ変化していきます。では、具体的にどれくらいの頻度で点検すれば良いのでしょうか?目安として覚えておきたい点検周期をご紹介します。
雪や台風の多い地域は「毎年1回」のチェックが理想
北海道のような積雪地帯や、台風被害の多い地域では、年に1回の点検が望ましいです。特に「雪解け後」や「台風シーズン後」は、屋根に見えないダメージが蓄積している可能性があります。
異変を感じたら、周期に関係なく即点検を!
以下のような異変を見つけた場合は、点検周期に関係なくすぐに業者へ相談しましょう。
雨漏りや天井のシミ
外から見える屋根材のズレや破損
強風や大雪のあと
異常な音(バタバタ、カタカタなど)が聞こえる
点検は「何かあってから」ではなく、「何もないうちに」やっておくことで、大きなトラブルを防げます。
まとめ
屋根は家を守る重要な部分ですが、普段なかなか意識しづらい場所でもあります。だからこそ、冬の間に受けたダメージに気づかないまま放置してしまうと、雨漏りや構造劣化など、大きなトラブルに発展する恐れがあります。
春は気候も安定しており、屋根の点検や補修に最適な季節です。
特に積雪地域では「雪解け後」の今こそ、点検の絶好のタイミングといえるでしょう。